2023年1月に創設された、クリエイターが多摩エリアで活躍していくためにスキルだけではなく“マインド”を磨いていこうという実践的な講座「ローカルワークデザイン講座 in 多摩」。
1期生として卒業した3名に続き、同年7月に開講された第2期に申し込んでくれたのはWebデザイナーを目指す5名の受講生の方々でした。
お子さんを育てながらデザインを深掘りしたい、全国を好きなバイクで放浪しながらクリエイターの仕事をしたい、など多種多様な目的と個性を持った人たちが集まりました。
その中でも、現在業務委託として2社の仕事を受けながら2人目のお子さんを懐妊中の横田さんと、建築関係の会社を辞めてフリーランスとして一歩踏み出した今村さんにお話を聞いてみました。
横田朱音さんの話
1人目は、ホテル業界からクリエイターの世界に飛び込んだ横田さんにお話を伺いました。
自分の好きな仕事を改めて思い返してみた
「デジタルハリウッドを選んだ理由とWebデザインを始めたきっかけとしては、今まで勤めていたホテルや飲食業の業界では、サイクルを考えると子どもの生活と合わせるのが難しいというのは一番にありました。
そこで、家でもできる仕事を探したところ、自分が好きな仕事って何だったっけ?ということを思い返してみたんです。Webサイトが流行った頃に、デザインなどをかじったことがあり、それが楽しかった記憶を思い出しました。
実はデジタルハリウッドの前に、まずはママ向けのスクールを1ヶ月間通信教育で受講しました。やってみて、コーディングが苦じゃなかったんですね。
始める時はノーコードのことも知らなかったんですけれど(笑)。もうちょっと本腰を入れて勉強をしたいなと感じ、何社かWebデザインスクールを探して。自分で予定を決められるようになりたかったんですね。
デジタルハリウッドにしたのは、主婦・ママクラスがあったこと。他はオンラインの講座があっても18時や19時くらいの時間帯が多かったので夕飯づくりもあるので厳しいなと。そして、スタッフの方々のカウンセリングが丁寧なことも大事でした。フリーランスに転換しても、サポート体制が手厚いのがありがたかったですね」
―就職とフリーランス、どちらが希望でしたか?
「主婦・ママクラスの卒業間近に、就職ではなくフリーランスになりたいという気持ちが強くなったんです。発信手段が分からない人のサポートができるような仕事をしたいなと漠然と思っていて。
その理由としては、フリーのインテリアデザイナーをやっていた父親の影響が大きいんです。イベントを開く時にどう伝えたら良いのか分からないと父が言っていたんですが、大人になり自分がフリーになって、やっとその気持ちが理解できました。ローカルワークの告知を見た時に、父親の仕事とリンクしたんです。
最初はパートとしてどこかのデザイン事務所に入りたかったんですが、いずれフリーになりたいと思っていたので戦力として長期間働けないという印象を与えてしまったのかなかなか採用につながらず。インスタでつながっているフリーランスの卒業生に話を聞きたいと思って、お願いをして会いに行ったんですね。
その方に、就職しなくてもデザインの仕事はできるよと言われて。そこから在宅ワークの求人に片っ端から申し込みました。現在はラインの構築とコーディングの構築の2社の仕事を、業務委託で受けています。
―受注できた理由はなぜだと感じますか?
「デジタルハリウッドの名前って、やっぱり強いなという印象が強いです。『デジタルハリウッドさんを卒業してるなら、基本的なことはできますよね』と都心の会社だったのですが、理解していただくのが早かったです。
フリーランスは時間が自由な分溜め込んだら後が大変ではありますが、自分が携わっている部分だけをきっちりと守らないといけないという責任感が強く芽生えますね。
通勤の時間がない分仕事に集中できるのと、子どもとの時間が捻出できるのもすごくメリットだと感じます。デメリットとしては、人と会話する時間がなくなるのでコミュニケーションが枯渇するので欲する気持ちが強いですね。その分子どもとの会話が増えました(笑)」
―これから始める人にメッセージを伝えるとしたら?
デジタルハリウッドに入学する方はどうしたいかまだ定まっていない人も多いかもしれませんが「とりあえずやってみて」と言いたいです。
どっちにもいつでも転べるから、まずはやってみた方が良い。ダメだと思ったら方向転換すれば良いですし、他の人がやってることが自分に合うとも限らないので、一回やってみるのが何より効果的ではないかと思うんです」
今村有紀さんの話
2人目は、ローカルワークの講座から半年ほど経った現在、次のステップに進むために建築事務所を辞めてフリーランスになるスタートを切った今村さんです。
社会的な自分の立ち位置を知ることができた
「元々建築関係の会社に勤めていたんですが、仕事の中で自分が納得できない出来事があって。無理に我慢しすぎるのではなく、自分自身が向いていること、できることでお給料をもらっていきたいと思ったことがきっかけでした。
そんな時、偶然インスタでデジタルハリウッドの広告を見たんです。そこからデザインの仕事に興味を持ち、他にも2つくらいオンラインで学校説明会に参加してみたんですが、一番卒業した後のイメージが具体的に湧いたのがデジタルハリウッドの授業でした。
夫とも家族会議を開いて相談したところ、クリエイティブな仕事に無関係な夫でも、デジタルハリウッドの存在を知っていたことも後押しになりましたね。
本音を言うと、正直受講料が比較した中で一番高かった部分は悩んだのですが、学び終わったとしてもいきなり一人で急に仕事が始められるとも思えなかったので、卒業後もしっかり就職支援やアフターフォローをしてくれることも大きかったので思い切って決めました。
中長期的な利益を見て、覚悟を持って入学を決断しましたね」
―授業を通してどんな自分に気づきましたか?
「いざ授業に臨んでみると、学生の頃にコーディングなどを学んだことがあったことを思い出しました。自分でも忘れていましたが、ずっとものづくりをしたかったんだという潜在的な思いに改めて気づいたんです。
何がやりたいか自分の扉を改めて開けた時に、とても可能性を感じたことを覚えています。今までやったことにチャレンジしてみると、自身も知らなかった自分に出会い直すことができました」
―そこからローカルワークの講座も受けた理由は?
「デジタルハリウッドのWebデザイナー専攻超実践型就職・転職プランの講座を修了した後に、今の自分がどれだけのことができるのか、社会的に自分の立ち位置がまったく分からなかったのでそれを知るために受けたことが大きな理由ですね。
後は、社会とのつながりを生み出すために、企業の前に自分をさらさないといけないと感じました。
またもやこのローカルワークの広告を目にした時に、多摩エリアであることも刺さりましたね。建築の仕事は遠方の現場への負担もあったので、地に足をつけて仕事をしていきたかったというのも大きかったです」
―やってみた感想を教えてください。
「社会人としての自分の中の考え方が、言語化されていった感覚がありましたね。
そしてフリーランスとして自分自身がどう必要されているかが視覚化されましたし、クライアントから何を求められているかも理解ができたので、クライアントワークでも自分がするべき話の順序を即座に反映することができました。
最後にヒアリングした企業にプレゼンをする時も、Webサイトでこんな連載をやったらどうかなどお客様を楽しませたいという思いと同時に、私も楽しみながら考えてご提案することができました。
これから受講する人に伝えられることがあるとしたら、これを用意しとけば良いという心構えというよりは、勉強する意欲を持ち、とりあえずやろう!という気持ちを持つことですかね。アラフォーでも、何歳になっても年齢は関係なくいつでもチャレンジできると思うんです」
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