多摩エリアには、26市・3町・1村の自治体があります。それぞれの顔である市町村章をご祝儀袋の飾り紐「水引」で表現していきます。同時に市町村の特徴を見てみましょう。
水引で結ぶ「日野市章」
『日野市の市章は、日野の日の字を丸くして、炎の如く燃えさかり発展して行く様を象徴しています。
昭和38年11月3日制定』(引用:小学館「日本の市町村章」p.89)
「日野市」って、どんなところ?
日野市は、かつて多摩の米蔵といわれるほど米づくりが盛んでしたが、現在は果樹と野菜の生産が中心の都市農業のまちになっています。市の北端に多摩川が、中央部に浅川が東西に流れ、市内には179ヶ所の湧水が確認されており、国土交通省選定の水の郷百選にも選ばれています。また、南部には、緑豊かな七生(ななお)丘陵が広がっています。新選組の副長・土方歳三や六番隊長・井上源三郎の出身地で「新選組のふるさと」としてまちおこしの取り組みが行われています。
人口:約19万人 面積:27.55平方キロメートル
市の花:菊 市の木:かし 市の鳥:かわせみ
観光スポット:高幡不動尊、多摩動物公園、京王百草園
特産物:土方歳三うどん、多摩川梨、ブルーベリー
姉妹都市:岩手県紫波町
国外姉妹都市:レッドランズ市(米カリフォルニア州)
基本構想のフレーズ:ともに創ろう 心つながる 夢のまち 日野
地名の由来:上古武蔵国国府が府中にあったころ、日野台地の上に烽火台(のろしだい)を設けたという伝説から起こり、はじめ火野と書いたが、和銅わどう6年(713)火野を日野に改めた(『武蔵名勝図会』より)(他 諸説あり)
日野市のホームページ:http://www.city.hino.lg.jp/
日野市章を結んで
「日」の字を丸くして、炎の如く燃えさかり発展して行く様を象徴しているとのことで、緑に黄金の水引を加えて作らせていただきました。端のとんがり部分と中央の曲線部分は、「縁結び」や「魔除け」等の意味がある「あわじ結び」で結んでいます。
子供の頃によくお参りした、関東三大不動のひとつ高幡山明王院金剛寺にある不動三尊像等の勇ましい表情を思い出しながら作ったので、神々しい感じも出ているかもしれません。
日野市にはJR中央線、京王線、多摩都市モノレールの3路線が通り、駅が合計12駅。しかも多摩エリアの中で人口が多く商業施設が集結する八王子市、立川市、府中市の3市に接しているので、本当に便利な街だなと感心しました。名所が多く別の路線に乗っていると、「あの駅とこの駅がどちらも日野市とは思わなかった!?」なんてことも多々ありそうです。
かつて日野市内を歩いた記憶を辿ると、坂道が結構あるイメージですが、水路に恵まれて田んぼが多いのはいいですね。食材の地産地消を推進していて、学校給食における日野産農産物利用率は30%近くまで伸びています。調理は各校で行われ、文部科学省の学校給食表彰にも選ばれてたことがあるそうですよ。
さすが新選組のふるさとですね!
新選組関連では、ゆかりの地や資料館をめぐるだけでなく、最近はオンラインイベントが開催されているそうですよ。ファンの方はますます忙しくなりそうですね。
今後も炎の如く燃えさかり発展して行く日野市に注目していきます。
水引デザイナー:小松 慶子(こまつ けいこ)
水引の産地・長野県飯田市生まれ。東京都八王子市育ち。小5の夏休みに自由研究で「飯田水引」と出会う。法政大学社会学部社会学科卒業。ECサイト運営会社を経て、WEBデザイナー/ディレクターとしてIT関連企業勤務中の2015年に「紙単衣 – kamihitoe -」をスタート。
2018年 独立と同時に小金井市に水引アトリエショップをオープン(2020年5月閉店)。自身でECサイトを運営する傍ら各地で水引ワークショップを開催。オリジナル商品の取り扱い店は全国に広がっている。
マーケットを意識した企画協力から、デザイン、パッケージ制作、大量生産まで一貫して引き請け、寺院の授与品や企業のPB商品、ラッピング資材、商業施設の大型ディスプレイアート制作まで幅広く手がける。
第2回 飯田水引コンテスト「飯田水引協同組合賞」受賞。
紙単衣
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