公益財団法人立川市地域文化振興財団の岡崎未侑(おかざきみゆう)です。
先日、立川の魅力を伝えるフリーマガジン『#Tag magazineVOL.5』が発行されました。
今回はその中の協働企画として開催した「大人のためのバレエ・レッスン」公演レポートをお届けします。
迎えた本番当日
今回の企画は3回のワークショップを経て、「立川市民文化フェスティバル」の舞台で『くるみ割り人形』第1幕「客人の踊り」を踊るという企画(ワークショップのレポートはこちらから)。
2021年11月、ワークショップの集大成として公演の日を迎えました。
公演の前にはゲネプロといって、本番同様の通し舞台稽古を行います。
出番を待つ舞台袖。慣れない舞台メイクと衣裳に、ソワソワする一方で胸が高鳴ります。
たくさんのスタッフが表でも裏でも動き、バレエの舞台が創り上げられている様子を見ることができるのも、この企画の醍醐味。
今回の指導の五十嵐先生より、本番を迎えるにあたって直前までアドバイスをいただきました。
ゲネプロがスタート!
ワークショップ参加者の皆さんは、物語の冒頭、主人公・クララの家でのクリスマスパーティーにやって来る客人として登場。
ドロッセルマイヤーが現れると、何が起こるのか?と大人も子どもも釘付けに。
バレエダンサーと同じ舞台に立ち間近でプロの踊りを見られることも、またとない経験だったかと思います。
そして、いよいよ何度も練習した「客人の踊り」です。
緊張でテンポが速くなってしまわないように、お互いの呼吸を合わせて踊ります。
最後は笑顔でフィニッシュ!
公演では感染症対策で収容率は減らしているものの、客席は満席。
お客様が入ったホールの雰囲気を、それぞれ噛みしめました。
短期間でここまで仕上げた皆さんに、五十嵐先生からもお褒めの言葉が。
「公演に出演された皆さんにはワークショップ以外でも練習いただきましたが、意欲に勝る力はないと実感しました。広いステージ、照明の中でたくさんの演者と一緒に踊る舞台でも、全員の目がキラキラと輝き本番の高揚感を楽しまれていたと思います。それは皆さんお一人おひとりの努力と、限られた時間の中で公演成功に向けて一致団結し練習した成果だったと感激しております」
芸術に触れることで、心に豊かさを
立川市地域文化振興財団では、文化芸術の学びを皆さんに体感していただきたいと考え、たましんRISURUホール(立川市市民会館)を拠点にさまざまな機会を創出しています。
バレエだけでなく文化芸術を学ぶことは、日々の暮らしに彩りや潤いをもたらしてくれます。
不安な気持ちになるようなニュースが飛び交う今だからこそ、生の文化芸術に触れ学ぶことをたくさんの方に体験していただきたいと思っています。
今回ご指導いただいた五十嵐先生も、文化芸術の体験に対する熱い想いを伝えてくださいました。
「この2年間、コロナ禍で日本も今までの生活とは違う生活形態になってしまいました。私は東西統合前の旧東ドイツで生活していたことがありますが、常に暗い環境で通信手段がなかなかなく、お店も遅くまで営業していないという当時の日本とは異なる環境でした。
しかし、そのような環境下だからこそドイツ国民は文化芸術を心の支えにしていて、劇場はほぼ毎日開き、バレエ・オペラ・演奏会・ミュージカルなど、肌で感じる芸術は常に身近にある存在でした。
あの頃を思い出すかのようなコロナ禍の2年でしたが、映像では得られない演者の一体感、舞台の臨場感、魂の掛け合いという実体験をこれからも多くの方に味わっていただきたいと思っています。
皆さんに劇場に足を運んでいただき文化芸術を提供できるように、私はバレエの世界で切磋琢磨し、努力し続けたいと思います」
VOL.5のテーマは「立川で深める、学びのカタチ」
『#Tag magazine VOL.5』の誌面でも、五十嵐先生が答えるバレエに関するQ&A、レッスンの様子などを紹介しています。
その他「イシュタヨガ」「坐禅・写経」「フラワーアレンジメント」など多数の学びを特集。
新しいことを始めるのにぴったりな春。
日常から一歩外に踏み出し、自分の世界を広げてみませんか?
立川市役所1階総合案内やたましんRISURUホール、市内オリオン書房、グランデュオ立川3F「BALL.HUB(ボールハブ)」等各所で配布中です。
ぜひお手に取ってご覧ください!