多摩エリアをつなぐ顔──けやきストーリーズNo.03 須崎の挑戦

多摩エリアをつなぐ顔──けやきストーリーズNo.03 須崎の挑戦

けやき出版のインターン生 杉井が、一人ひとりのけやき社員が持つストーリーにせまる連載。今回は、2021年3月からGRANDUO立川3Fにオープンするショップ&ワークスペース『BALL. HUB』の責任者となった須崎 貴寛が、これからの想いを語ります。

地域活動への道のり、小崎との出会い

けやき出版の編集部として、BALL. HUBの責任者として。けやき出版の新たな顔の1人へとなりつつある須崎。多摩エリアに関心を持ったきっかけは、両親の活動でした。

須崎 「もともと薬学部に通っていたんですが、中退したんです。まわりから『何してる?』って聞かれた時に、はっきりと答えられない自分が情けなくて。通わせてくれた親にも申し訳ない気持ちがありました。

それで償い、というわけではないんですが、地元である日野市の地域活動に熱心だった両親の活動を改めて知りたいと考え、父親と同じ消防団に入り、青少年の育成事業を行っていた母親と同じく子どもたちのための活動を行うようになりました。

地域活動に関わるうちに、家族での共通言語を手にした感覚になれたんです。日野での地域活動を通じて、自分にできることがあるというのを体感できましたね」

地域活動に関心を持った須崎は、明星大学の地域と連携し貢献するためのイベント「デザインセッション多摩 2017」に参加。この時須崎は、同じく参加していたけやき出版の社長小崎と同じグループとなり、お互いを知ることになります。

須崎 「その後、地域のことを学ぼうと思い明星大学経営学部の多摩ブランド創生コースに入りました。入学後は、起業を目指し活動する大学内のグループにも参加していました」

そこでの活動をきっかけに、現在(2021年)まで日野市多摩平の森産業連携センター『PlanT』のコミュニティマネージャーを務める須崎。大学でも、地域活動に積極的に取り組みました。

須崎 「偶然参加していたイベントで、小崎社長と再会したんです。それがきっかけで、けやき出版が主体となり、市民と一緒により良いまちづくりを目指す立川青年会議所の事業である『まちのたねプロジェクト』に参加しないかと声をかけてもらいました」

すぐに参加を決めた須崎は、以降もTeiP SchooLなどの小崎が関わるさまざまな企画に参加するようになりました。

高いハードルの連続──日野のために、多摩を盛り上げる

▲1期生として須崎が参加していたTeiP SchooL

須崎 「小崎社長との関わりが深くなればなるほど、地域との関わりや地域の面白さが増していきました。小崎社長が次々と新しいことを考えるので、それにわくわくして飛びついていったんです」

その一つが多摩エリアにクリエイティブな仕事を増やすための学びと交流の場、TeiP SchooLだったといいます。

須崎 「TeiP SchooLで多摩エリアのことを考えるクリエイターたちと関わって、この人たちと仕事ができたら楽しいなと思いました。また、それまで地域活動の中心が日野だったんですが、日野市のことだけを考えていても日野市は良くならないと思い始めたんです」

日野市への愛着なら誰にも負けないと語る須崎ですが、だからこそまずは、多摩エリア全体の価値を高める必要があると考えるようになったそう。

そうした想いから、けやき出版への入社を決めます。

須崎 「小さいころからあまりサラリーマンにはなりたくなかったのですが(笑)。自分独自で仕事をやりたくて、人の下につくのがいやだったんです。

でも小崎社長と出会って、考えが変わりました。自分のやりたいことに、こんなにも共感してもらえる人がいたのかと。誰よりも自分の描く未来と同じ方向を見ているのが小崎社長でした。それで『会社勤めも悪くないな』と思いましたね」

会社員になったものの、やりたいことができていると語る須崎。けやき出版の副業が行いやすい環境や、新事業であるBALL. COMPANYの、社員でも個人事業主でもない新しい働き方も魅力的だったといいます。

けやき出版では取材や撮影を行ったり、記事を書いたり、幅広い業務を担当する須崎。

須崎 「働いてみると、地域のことや編集は得意でも電話の応対とか社会人としてのベーシックな部分が、まだまだ思っていた以上に足りていないんだと実感したんです。

また、けやきの業務は単純作業ではなく、仕事によってさまざまなスキルが必要になります。それは自分が今持っている実力以上のことばかりです。超えたことのないハードルを頻繁に超えなきゃいけなくて。ハードル競争というより、走り高跳びを連続してやっているような感じですね(笑)。

でも、それは一つひとつの仕事で、自分自身で目標を高く設定できているからだと思うんです。もちろんそれで苦しむ部分もありますが、けやき出版だからこそ、モチベーションを維持して頑張れているなと思います」

けやきの“顔”を目指して──責任者の覚悟

現在はDTPデザインを学びながら、2021年3月からGRANDUO立川3Fにオープンするショップ&ワークスペース『BALL. HUB』の担当者として活躍する須崎。

須崎 「今後はやることがさらに増えていくので、より効率的に業務を行っていきたいですね。また、BALL. HUBは自分が担当者という意識を強く持って、クリエイターや企業をつなげ、多摩エリアが全国に知られるようにしていきたいです」

そのためには、魅力を発信していくことが重要だといいます。

須崎 「多摩エリアには、素敵な人はたくさんいるけど、その魅力をお金に換える力が不足していると感じています。魅力をただ楽しむだけじゃなくて、『魅力を生かす』ことが必要です。

多摩エリアのたくさんの優秀なクリエイターが、その力を必要とする企業とマッチングできれば、お互いにとってプラスになります。そうして多摩エリアのクリエイティブが盛り上がり、『日本のクリエイティブが多摩エリアに集まっている』と言われる状態を目指していきたいですね」

そして最終的には、多摩エリアの一つとして日野市が盛り上がるようにしたいといいます。

須崎 「地域活動をやってきた中で、けやき出版に入ったのはゴールでありスタートです。小崎社長に負けず、地域で頑張るけやき出版の顔になれるように頑張ります」

“多摩のまちとひとをつなげていく”ために、けやき出版は一緒に働く仲間を募集しています。(杉井)

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須崎 貴寛
けやき出版 編集部 / BALL. HUB責任者
主な分野:Webマガ、DTP、ライティング、撮影
好きな本:関係人口をつくる 定住でも交流でもないローカルイノベーション(田中輝美 木楽舎) WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE.(佐渡島庸平 幻冬舎)

須崎に会いたい!


Photo:Jouji Suzuki