多摩結び#4 和と団結を象徴する「昭島市章」

多摩結び#4 和と団結を象徴する「昭島市章」

多摩エリアには、26市・3町・1村の自治体があります。それぞれの顔である市町村章をご祝儀袋の飾り紐「水引」で表現していきます。同時に市町村の特徴を見てみましょう。

水引で結ぶ「昭島市章」

水引で作った昭島市章

『黒字が「昭」を表し、内側の白地の4つの「マ」が「島」を表しています。そして、円によるまとまりによって、和と団結を象徴しています。
昭和29年5月制定』(引用:小学館「日本の市町村章」p.85)

「昭島市」って、どんなところ?

昭島市の水道からは、都内の自治体で唯一深層地下水100%を水源とした水が出てきます。ミネラルウォーターと変わらない美味しさの水を求めて市外から移住してくる方もいるそうです。街の中に玉川上水をはじめとした用水や湧水も豊富に流れるため、「水の街」と呼ばれることもあります。また、1961年に市内で100万年以上前のクジラの化石が発見されてから、市内にはクジラをデザインされたものが至る所にあります。 

多摩エリアの地図

人口:約11万人 面積:17.34平方キロメートル

市の花:つつじ 市の木:もくせい

基本構想のフレーズ:ともにつくる 未来につなぐ 元気都市 あきしま
観光スポット:拝島大師、拝島日吉神社
特産物:ネギ
友好姉妹都市:岩手県岩泉町

昭島市のホームページ:https://www.city.akishima.lg.jp/

昭島市章を結んで

水引で作った昭島市の画像アップ

昭島市の名前は、昭和町の「昭」と拝島村の「島」をとってつけられたそうです。市章の中に上手に市名が隠されていますよね。

「水の街」ということで、光輝く青系の水引を複数色使って作らせていただきました。太めの線に街を流れる用水路のイメージを添えています。

また、4つの「マ」の間を水引の「あわじ結び」で結びました。

「あわじ結び」は、あわび貝の形に似ているので、元は「あわび結び」と呼ばれ、「長寿」の意味をもちます。他にも簡単に解けないことから「封印」や「魔除け」、また引っ張るほど強く結ばれるので「縁結び」の意味があります。

クジラがいた200万年前、昭島市が海だったとしても、人類が誕生して名前をつける頃には海と隣接しない内陸地だったはずなのに、なぜ「島」がつくのか気になりませんか。

拝島村は、その昔多摩川の洪水で上流の日原鍾乳洞に安置されていた大日如来像が玉川花井の島(多摩川の中州)に流れ着いて、村人たちがお堂を建てて尊像を拝むようになったことから「拝島」という名前がついたそうです。

尊像は現在、昭島市拝島町の拝島山 普明寺の大日堂に移されているそうですよ。

また、アキシマクジラの化石は群馬県立自然史博物館に収蔵されています。

どちらも機会を見て伺いたいですね!

これからも美味しい水とともに「和と団結」の想いが結ばれていきますようお祈りいたします。


水引デザイナー:小松 慶子(こまつ けいこ)

水引の産地・長野県飯田市生まれ。東京都八王子市育ち。小5の夏休みに自由研究で「飯田水引」と出会う。法政大学社会学部社会学科卒業。ECサイト運営会社を経て、WEBデザイナー/ディレクターとしてIT関連企業勤務中の2015年に「紙単衣 – kamihitoe -」をスタート。
2018年 独立と同時に小金井市に水引アトリエショップをオープン(2020年5月閉店)。自身でECサイトを運営する傍ら各地で水引ワークショップを開催。オリジナル商品の取り扱い店は全国に広がっている。
マーケットを意識した企画協力から、デザイン、パッケージ制作、大量生産まで一貫して引き請け、寺院の授与品や企業のPB商品、ラッピング資材、商業施設の大型ディスプレイアート制作まで幅広く手がける。
第2回 飯田水引コンテスト「飯田水引協同組合賞」受賞。

紙単衣
オンラインショップ:https://kamihitoe.theshop.jp/
Instagram:http://instagram.com/kamihitoe_mizuhiki
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