多摩エリアには、26市・3町・1村の自治体があります。それぞれの顔である市町村章をご祝儀袋の飾り紐「水引」で表現していきます。同時に市町村の特徴を見てみましょう。
水引で結ぶ「瑞穂町章」
『瑞穂町の頭文字「み」を図案化し、円形は平和、団結を意味し、全体の感覚は飛ぶ鳥にかたどって、町の飛躍発展を象徴したものです。
昭和40年4月28日制定』（引用：小学館「日本の市町村章」p.89）
「瑞穂町」って、どんなところ？
多摩エリアの北部に位置しています。町の東部には狭山丘陵が広がり、四季折々の豊かな自然を楽しめる人気のハイキングコースとなっています。町の中心部から北側には、都内随一の生産量を誇る東京狭山茶の茶畑が広がっています。南側には、在日米軍横田基地があり、良き隣人として国際交流も行っています。瑞穂町のシクラメンは、都内最大級の生産量で、さまざまな色のシクラメンの直売を求めて、遠方から多くの人が訪れます。
人口：約3万人 面積：16.85平方キロメートル
町の花：茶の花、つつじ、もくせい 町の木：松 町の鳥：ひばり
観光スポット：六道山公園、スカイホール展望広場、耕心館、さやま花多来里の郷
特産品：東京狭山茶、多摩だるま、シクラメン、村山大島紬
姉妹都市：アメリカ合衆国 モーガンヒル市
友好都市：タイ王国コーンケーン市、岐阜県瑞穂市
かたくり大使：北山たけしさん（演歌歌手）
将来都市像：みらいにずっとほこれるまち
町名の由来：日本の美称である「豊葦原千五百秋瑞穂国（とよあしはらの ちいおあきの みずほのくに）」から「瑞穂町」と名付けました。（さらに詳しく）
瑞穂町のホームページ：http://www.town.mizuho.tokyo.jp/
瑞穂町章を結んで
市章に隠れているひらがなの「み」の字を見つけられるでしょうか。
左に傾けて、「み」の字の書きはじめと書き終わりの線を繋ぐと、確かにこの図案が浮かび上がってきます。全体の感覚は飛ぶ鳥にかたどっているそうなので、間隔を見ると、中央の囲いが正面向きの顔で両羽を羽ばたかせて飛んでいるところなのかなと思います。
水引の市章では、全体を町に広がる茶畑をイメージした緑色の縞模様で作りました。中央には茶葉の飾りを3つ結んでいます。瑞穂町でお茶の栽培が始まったのは江戸時代。宇治の製法を取り入れながら狭山茶の中心産地として発展してきました。インターネット上の航空写真でも広々とした茶畑の縞模様を確認できます。これからも末永く続いて欲しいですね。
水引市章の縞模様は虎模様にも見えてしまいますが、瑞穂町にいる動物といえば「牛」です。昭和初期から続く都内最大の牧場があり、東京都酪農業協同組合の事務所も瑞穂町にあります。しぼりたての生乳と地産の食材をふんだんに活かしたジェラートはとても美味しそうです。
自然を満喫したいなら、狭山丘陵の一角にある六道山公園へ向かうコースとして7つの遊歩道が整備されています。公園の山頂には標高192ｍの地点に高さ13ｍの展望台があります。富士山、秩父連山、新宿の高層ビル群などが見渡せる360度の大パノラマは、関東の「富士見百景選定地」に選ばれています。
天気のいい日に友人や家族とピクニックに出かけたら、とても充実した1日が過ごせそうです。
瑞穂町のますますの飛躍発展を心よりお祈りしています。
水引デザイナー：小松 慶子（こまつ けいこ）
水引の産地・長野県飯田市生まれ。東京都八王子市育ち。小5の夏休みに自由研究で「飯田水引」と出会う。法政大学社会学部社会学科卒業。ECサイト運営会社を経て、WEBデザイナー/ディレクターとしてIT関連企業勤務中の2015年に「紙単衣 – kamihitoe -」をスタート。
2018年 独立と同時に小金井市に水引アトリエショップをオープン（2020年5月閉店）。自身でECサイトを運営する傍ら各地で水引ワークショップを開催。オリジナル商品の取り扱い店は全国に広がっている。
マーケットを意識した企画協力から、デザイン、パッケージ制作、大量生産まで一貫して引き請け、寺院の授与品や企業のPB商品、ラッピング資材、商業施設の大型ディスプレイアート制作まで幅広く手がける。
第2回 飯田水引コンテスト「飯田水引協同組合賞」受賞。
紙単衣
オンラインショップ：https://kamihitoe.theshop.jp/
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