多摩エリアには、26市・3町・1村の自治体があります。それぞれの顔である市町村章をご祝儀袋の飾り紐「水引」で表現していきます。同時に市町村の特徴を見てみましょう。
水引で結ぶ「立川市章」
『「立川」の2文字を五角形に図案化したもので、多摩地域の中心都市の立川を象徴しています。
昭和15年12月1日制定』(引用:小学館「日本の市町村章」p.87)
「立川市」って、どんなところ?
立川市は、東京都のほぼ中央、西よりに位置しています。立川駅にはJR中央線、JR青梅線、JR南武線、JR五日市線が乗り入れているほか、多摩モノレールが南北に走り、多摩エリアの交通の要衝となっています。また、国から首都圏の「業務核都市」に位置づけられ、商業や業務などの集積が図られると共に、文化、研究、防災などの広域的な都市機能が整備され、拠点形成が進められています。
人口:約18万人 面積:24.36平方キロメートル
市の花:コブシ 市の木:ケヤキ
観光スポット:国営昭和記念公園、タヒチビーチ、ファーレ立川アート群
友好姉妹都市:長野県大町市
国際交流都市:アメリカ合衆国サンバーナディノ市
特産品:うど、ブロッコリー
基本構想のフレーズ:にぎわいとやすらぎの交流都市 立川
市名の由来:
1.国府の前を東西方向に流れる多摩川を日の経(たて)の川と呼んだとすることに由来する、たてかわ説
2.普済寺に館(たち)があったことに由来する、館(たち)川説
3.多摩川の早い瀬に由来する湍川(たぎちかわ)説
4.経(たて)の川は東にある川であるとする東の川説
5.立川氏が居住していたことに由来する立川氏説
立川市のホームページ:https://www.city.tachikawa.lg.jp/
立川市章を結んで
「立」の文字を図案化すると五角形にできるなんて考えたこともなかったので、とても面白いなぁと思いました。中央に配置された「川」の文字は、地名の由来が「館」でも「多摩川」でも「立川氏」のいずれでも、とても大事なものという感じがします。
五角形上の水玉模様がかわいらしいので、今回は白丸部分を水引で結ばせていただきました。周りの五つの白丸を「梅結び」、中央の大きな白丸を「松結び」で結んでいます。「梅結び」には「魔除け・封印」の意味もあり、こうして何かを囲っているとまるで外界との結界を作っているようですね。一方「松結び」は「不老長寿の象徴」と言われていて、水源であったり市の大事にしているものが末永く守られていきますようにと願いを込めています。そして「川」の文字部分は、稲作文化の日本で「命の源」を意味する稲穂の名がつく「稲穂結び」で結んでいます。まさに大事なものですね!
立川市といえば、私にとっては国営昭和記念公園がある街です。四季を通してたくさんの花を楽しめますし、家族や友達とレインボープールや花火大会(多摩エリア最大級)に行った思い出があります。高校生の時は確かマラソン大会の会場としても利用させていただきました。近年は公園の目の前にIKEAやGREEN SPRINGS ができて、駅前の商業施設と合わせて老若男女が一日中居ても飽きない街へと発展している印象です。
それから、首都圏での大規模災害発生時に災害応急対策活動の拠点として機能する立川広域防災基地をはじめ、多摩エリアを支える重要な公共機関、行政機関が多数存在しているので、いざというときには立川市をとても頼りにしています!
水引デザイナー:小松 慶子(こまつ けいこ)
水引の産地・長野県飯田市生まれ。東京都八王子市育ち。小5の夏休みに自由研究で「飯田水引」と出会う。法政大学社会学部社会学科卒業。ECサイト運営会社を経て、WEBデザイナー/ディレクターとしてIT関連企業勤務中の2015年に「紙単衣 – kamihitoe -」をスタート。
2018年 独立と同時に小金井市に水引アトリエショップをオープン(2020年5月閉店)。自身でECサイトを運営する傍ら各地で水引ワークショップを開催。オリジナル商品の取り扱い店は全国に広がっている。
マーケットを意識した企画協力から、デザイン、パッケージ制作、大量生産まで一貫して引き請け、寺院の授与品や企業のPB商品、ラッピング資材、商業施設の大型ディスプレイアート制作まで幅広く手がける。
第2回 飯田水引コンテスト「飯田水引協同組合賞」受賞。
紙単衣
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