多摩エリアには、26市・3町・1村の自治体があります。それぞれの顔である市町村章をご祝儀袋の飾り紐「水引」で表現していきます。同時に市町村の特徴を見てみましょう。
水引で結ぶ「清瀬市章」
『キヨセの「キ」を丸く図案化したもので円は団結と平和を、中央の縦線は発展と飛躍を表しています。
昭和36年制定』(引用:小学館「日本の市町村章」p.86)
「清瀬市」って、どんなところ?
多摩エリア北東に位置する清瀬市は、総面積の約2割が農地です。ニンジンやホウレンソウ、大根など都内有数の生産量を誇ります。2008年から始まった「清瀬ひまわりフェスティバル」では小麦農家の裏作として2万4千平方メートルの敷地に約10万本のひまわりが咲き誇り、清瀬市の夏の風物詩として市民や観光客に親しまれています。
清瀬市は令和2年10月1日に市制施行50周年を迎えます。
人口:約7万人 面積:10.23平方キロメートル
市の花:サザンカ 市の木:ケヤキ 市の鳥:オナガ
観光スポット:清瀬ひまわり畑、金山緑地公園、キヨセケヤキロードギャラリー
友好交流都市:長野県立科町
ひまわりフレンドシップ協定:武蔵村山市
特産品:ピュアホワイト(白いとうもろこし)、にんじん、はちみつ
基本理念のフレーズ:手をつなぎ 心をつむぐ みどりの清瀬
市名の由来:諸説がありますが、その一説に、旧上清戸村・中清戸村・下清戸村に見られる清戸の「清」と柳瀬川の「瀬」を合わせたものだといわれています。
清瀬市のホームページ:https://www.city.kiyose.lg.jp/
清瀬市章を結んで
カタカナの「キ」の形が、まるで樹木の「木」の形にも見えて、雑木林の多い市の特徴が現れていますね。
「団結」と「平和」を表す円と、「発展」と「飛躍」を表す中央の縦線に、市の植物や作物が芽を出し伸びていくイメージを重ねて水引の結び飾りをつけました。ひまわりやニンジン、大地のイメージから、背景には3種類の黄色い水引を敷いています。
市内の気象衛星センターには気象庁の心臓部であるスーパーコンピュータがあるそうです。天空を周回する気象衛星ひまわり8号のデータを受けて天気予報の基がここで作られ世界へ発信されているのです。夏の「お天気フェア」では施設内を見学できるので、「ひまわりフェスティバル」と同時にぜひ足を運んでみたいですね!
清瀬市では雑木林の若返り・環境整備の象徴として、国蝶「オオムラサキ」の飼育事業が行われています。今年で、市内で生まれたオオムラサキは7世代目で、7月には無事にタマゴが孵化した様子が確認され、来年も飼育を継続できそうとのことです。市民みんなで見守る「オオムラサキ」の成長は毎年楽しみですね。
市の特徴はまだまだありますが、私の印象では、清瀬市は特に「理科」が好きな子にとっては、植物、生物、農業、酪農、地形、気象、医療など、研究対象が身近にあり、詳しい人も周りにいて、楽しめそうだなと思いました。市民の皆様、そして清瀬市の発展と飛躍をお祈りしています!
水引デザイナー:小松 慶子(こまつ けいこ)
水引の産地・長野県飯田市生まれ。東京都八王子市育ち。小5の夏休みに自由研究で「飯田水引」と出会う。法政大学社会学部社会学科卒業。ECサイト運営会社を経て、WEBデザイナー/ディレクターとしてIT関連企業勤務中の2015年に「紙単衣 – kamihitoe -」をスタート。
2018年 独立と同時に小金井市に水引アトリエショップをオープン(2020年5月閉店)。自身でECサイトを運営する傍ら各地で水引ワークショップを開催。オリジナル商品の取り扱い店は全国に広がっている。
マーケットを意識した企画協力から、デザイン、パッケージ制作、大量生産まで一貫して引き請け、寺院の授与品や企業のPB商品、ラッピング資材、商業施設の大型ディスプレイアート制作まで幅広く手がける。
第2回 飯田水引コンテスト「飯田水引協同組合賞」受賞。
紙単衣
オンラインショップ:https://kamihitoe.theshop.jp/
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