立川市上砂町にある幼稚園「ふじようちえん」。
このふじようちえん、国内に限らず、世界各地の教育関係者やクリエイターから注目されているんです。「子どもをふじようちえんに通わせたい」との想いから、引っ越しを決断するご家族もいるほど。
こちらの幼稚園を知らない方にとっては「どうしてそこまで?」と思うかもしれません。でもふじようちえんの取り組みや施設の様子を知れば、きっとその注目具合に納得することでしょう。
今回は、ふじようちえんがここまで注目される理由を、写真でご紹介していきます。
保育園・幼稚園選びを迷っている方、子どものためを考え抜いてつくられたふじようちえんを知って、参考にされてみてはいかがですか?
(こちらの記事は、以前公開された記事の続編となります。2021年2月3日から同年5月10日まで国立新美術館にて開催された佐藤可士和展をきっかけに、同展でも紹介されていた、佐藤氏が園舎の総合プロデュースを担当したふじようちえんを取材させていただきました)
まるで園舎全体が遊具
さっそく1枚目。まずは園舎の全景をご覧ください!
まるで広大な楕円形の園舎そのものが遊具のようです。屋根の上は1周180m!育ち盛りの子どもがぐるぐる走り回っても、行き止まりにぶつかることはありません。
実際に、平均的な幼稚園よりも子どもたちが走っている距離が長いという調査結果もあるとか。そして何より、良い景色です……。
園児たちも、眺めを楽しんでいました(柵はとても安全な設計になっています!)。
園内にはさらに、なが~い滑り台も。
このような場所で元気に動き回れることは、子どもの健康にとって非常に大切なポイントではないでしょうか?
自然や動物とのふれあい
続いて、魅力的なポイント2つ目!
こちら、なんの動物か分かりますか??
小屋の外に出てきてもらうと……

そう、ポニーです!園内で飼育されているこちらのポニー。名前は「はるちゃん」。
実は、この日撮影を担当していた当社社員の愛称と一緒なんです…。

話が脱線しました!
ポニーと触れ合える幼稚園は数少ないと思います。さらに誕生日の子どもは、はるちゃんに乗ることができるんだとか(弊社のはるちゃんには乗れません)。
ポニー以外にも、うさぎや陸ガメと遊ぶことができます。
他にも、木登りができたり、
みんなで作物を育てたり(スマイルファームという農園があります)。
自然や生き物と触れ合う体験を通して、子どもたちはきっと健やかに育つことでしょう。
ふじようちえんを形成するキーワード “不便益”
ふじようちえんが大切にする考え方の1つが、“不便益”です。
不便益とは「不便がもたらす利益がある」というもの。
こちらも写真でご説明していきます!
まずは、トイレのスリッパの写真。
ふじようちえんでは上履きをなくしているので、トイレの入り口にはスリッパが用意されています『ここが“不便”』。
きれいに並ぶスリッパたち。実は、子どもたちが自発的に行ったもので、先生たちに「しっかり並べなさい!」と何度も指導されたわけでは、決してありません。
「自発的に?大人だってなかなかできないよ?」
最初聞いた時はそう思ってしまいましたが、秘密は足形のシールにありました。
この足形があると、子どもは自然とそこにはめたくなるんだそうです。
ちょっとした満足感や達成感を得て、いずれはその積み重ねが、自信にもつながっていきます『“不便益”!』。
そしてこちらは、園庭にある水道の蛇口です。
「このタイプなつかしい!」
と感じる方もいるのではないでしょうか?
自動ではなくハンドル式、曲げられるノズル、飛び散りやすい石の地面『ここが“不便”』。
最新のセンサーつきの蛇口も良いかもしれませんが、あえて昔ながらの蛇口にすることで、水を出し過ぎたり、水が飛び散ってしまう経験をします。
そこから流れる水の性質を理解して、自然と上手に使う工夫ができるようになります『“不便益”!』。
このように子どもたちは、多くの成功や失敗を繰り返して、工夫の仕方を身に着けていきます。
自ら育つ力を引き出す“モンテッソーリ教育”
上記の不便益にも大きくかかわるふじようちえんの教育法が「モンテッソーリ教育」です。
「子どもたちが自ら育つ力を引き出そう」というような考え方で、遊ぶ場所も、着る服も、ふじようちえんの園児たちは自分で選ぶことができます。
ふじようちえんの加藤園長は、
「ふじようちえんの先生たちは、園児一人ひとりの“その子らしさ”を大切にしています。子どもたちの自発的な成長を最大限にサポートするのが、私たちの役割です」
とお話ししてくれました。

安心感と期待感を持って預けられるふじようちえん
幼稚園や保育園に通う時期は、子どもの成長にとって非常に重要な時間です。
親なら誰しも、「安心して任せられるところがいい」「できるだけのびのび過ごしてほしい」と感じるものだと思います。
今回ご紹介したふじようちえんはいかがでしたか?
ちなみに私はというと、私自身が子どもに戻って、ふじようちえんに入りたいくらいでした……。
ふじようちえんに限らず、お子さまの保育園選び、幼稚園選びの参考になれば幸いです。