デザイナー狩猟免許を取る#1

デザイナー狩猟免許を取る#1

創刊する多摩エリアの情報誌『BALL.』のアートディレクターであるデザイナー・根本真路さん。
吉祥寺にオフィスを構え、東京都・国立市に住む彼が創刊号の特集でもある「東京サバイバル 狩りと伐り」のディレクションをきっかけに、狩猟免許を取るまでを追うストーリーです。

デザイナーが、ハンターに!?

今回の創刊号から編集部とタッグを組み、巻頭を中心に制作に関わってくださった根本さんは東京・多摩ならではの“しごと”の一つ、ハンターの取材を通じて狩猟について興味を持つようになりました。

夜明けからの取材同行、森の中での狩りを行うハンターの姿、たまたま居合わせた解体作業の現場。

まだまだ不透明な狩猟の現実、命をいただくという行為についての是非。 先入観と偏見の目で見られてしまいがちな狩猟を行うハンターたちの真摯な姿勢を目の当たりにすることで、根本さんの狩猟への想いは募っていきました。

東京とは思えない静寂な空間の中、神経を研ぎ澄ませて向き合う生と生との出会い。自ら奪った命を享受することで、その命を自らの身体へ循環させていく。誰の手も借りないで手に入れるその一連の流れは、生きていることは何と尊いことなのかを気づかせてくれます。

さまざまな命の犠牲の上に成り立っている、自分という存在。

その命たちに感謝し、自分が生かされていることを知るのです。

交錯する思いを胸に抱きながら、使命感を持って狩りを行うハンターたち。

そのリアルを今回知ったことで、根本さんは狩猟免許を取り、「狩猟デザイナー」として新たな自分を探す旅に出ることを決意したのです。

本誌を生み出した根本さん独自の視点で紐解く、免許取得までの物語をお見逃しなく!!

Photo:Jouji Suzuki