もやもや団地準備委員会#1

もやもや団地準備委員会#1

もやもやしているひと、それがもやぴ。
もやもやしているひと、それは、力を秘めているひとー。
もやもやぴーぷる、もやぴ。

第1回もやもや団地準備委員会開催

多摩エリアをもっとクリエイティブにすべく、多摩エリアのクリエイターを結び、もやもやの種をみつけ、もやもやを新たなチャレンジをする力に変えていく、もやもやぴーぷる「もやぴ」。今回は、多摩ニュータウンに広がる団地に、もやもやの種をみつけました。

郊外住宅地と言えば、ニュータウン。多摩のニュータウン、多摩ニュータウンの「団地」に魅了されたもやぴのクリエイター達が、もやもやが溜まる団地や商店街で、クリエイティブの力で新しい価値を創ろうとするプロジェクト「もやもや団地準備委員会」。2021年春、その第1回企画会議が多摩市落合団地商店街の、店舗をカフェにリノベーションした建築スタジオ「スタジオメガネ」で開催されました。この記事では、参加した委員の紹介と、団地と私エピソードをご紹介します。

ファシリテーターはもやぴのあかりん

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委員紹介①

もやもや団地準備委員会委員:(上段左から)池上郁弥さん、井手大さん、高野義裕さん(下段左から)にのみや なつこさん、もんでんゆうこさん、亜厂 耕介さん

池上郁弥 デザイナー・フォトグラファー・ライター

新感覚、ベレー帽男子。多摩市若者会議メンバー。団地の美しさを紹介するサイト「団地邂逅」を運営。

 

井手大 アートディレクター

1987年生まれ/東京都 稲城市在住/東京造形大学 写真専攻領域卒。エリアマネジメント南山 事務局/株式会社&Farm YUGI メンバー/市民活動サポートセンターいなぎ 理事/大刀洗ブランチ東京支部/「風の写真館」福岡・大刀洗。

 

高野義裕 合同会社MichiLab代表

地域で「複業」にチャレンジする企業勤めのITエンジニア。多摩市若者会議実行委員、「MichiCafe」運営、パルテノン多摩市民学芸員、多摩ニュータウン学会会員。

 

にのみや なつこ イラストレーター

武蔵野美術短期大学生活デザイン学科卒業。建築インテリアデザイン施工会社、商品企画会社勤務を経て、1997年結婚・出産を機に退社。フリーランスイラストレーター活動を始める。2011年より刺繍作品の制作・展示・販売を始める。

 

もんでんゆうこ もやぴ

線画家アーティスト。1971年生まれ 長崎市出身 国立療養所刀根山病院附属看護専門学校卒。多摩信用金庫発行の広報たまちいき「ふらッと、多摩歩き」連載中。

 

亜厂 耕介 もやぴ

フリーランスコーディネーター。マインドフルネススペシャリスト。ワークショップデザイナー。臨床工学技士。

 

 

委員紹介②&団地と私エピソード

もやもや団地準備委員会委員:(上段左から)横溝惇さん、たなべやすこさん、矢田浩明さん(下段左から)タムラヒロユキさん、佐藤一樹さん

横溝惇/宮澤祐子 スタジオメガネ一級建築士事務所主宰

東京郊外の多摩ニュータウンのど真ん中にある落合団地商店街にて、マチの中で実践を繰り返しながら活動中。

(団地と私エピソード)

生まれも育ちも団地でニュータウン。なので自身の原風景。ニュータウンで活動し始めて、可能性として感じていることは、マチに余地や余裕が残っているということは、それをいかに面白がれるかが、新たな視点を見つけるきっかけを作ると思うのです。それは、都市構造を活用し、遊休不動産や隙間で活動ができたりすることだったりするのではないでしょうか。なので、もっとニュータウンにある余白を自由な発想で活用することで新たな視点を見出せるかが重要なのではないかと考えています。

 

たなべやすこ フリーランスライター

生後半年から現在まで多摩ニュータウンに住まう、団地ネイティブ。“ちょっぴリッチでおいしいもの”をみんなで分け合う「プチリッチフードの会」主宰。

(団地と私エピソード)
このテーマ、いやに難しい。ひとつの建物に数十の世帯が収まり、それがバンバンバーンと建ち並ぶ光景が当たり前だったから。すぐ上の友達と階段でグリコしたり、プレイロットでドロケイしたり。芝生や植栽の間を駆け回るうち、自然と花や木々の移ろいを感じていって。夏は手づくりのお神輿を担ぎ、冬は管理組合のおじさんたちがついたお餅を頬張った。外からは無機質に映る団地だけど、中は意外と温度を感じる場所だったりした子どもの頃。

 

矢田浩明 特定非営利活動法人コレクティブハウジング社 理事

子育てをきっかけに住環境について考え始め、北欧発祥のコレクティブハウスという住まい方に出会う。現在、コレクティブハウスの住まい手でありコーディネーター。

(団地と私エピソード)

団地とはあまり縁がなく生きてきたのですが、子どもの頃、車で時々通るくらいの範囲に、学校まであるような大団地がいくつかあって、よく知らない場所だけに「団地に住むってどんな感じなのかな?」と、未知への興味のような憧れのような複雑な感覚をずっと持っていました。いろんな人の人生や喜怒哀楽がぎゅっと詰まった小さな世界のような。今でも「団地」と聞くと、ちょっとワクワクする感じがします。

 

タムラヒロユキ イラストレーター

多摩市在住のイラストレーター。多摩市市民学芸員としても活動中。ゲーム制作を行う株式会社インティ・クリエイツにて、背景室室長兼チーフデザイナーとして、ゲーム背景とUIデザインを担当後、フリーのイラストレーターに転身。代表作:ロックマンシリーズ、蒼き雷霆ガンヴォルト、ぎゃるがんダブルピース、Mighty No.9、Dragon Marked For Deathなど。

(団地と私エピソード)

私が幼少の頃住んでいたのは多摩ニュータウン、永山団地。団地の棟と棟の間の広い空間を活かして駆け回る。飽きたら自分たちでオリジナルの遊びを作った。

ベランダをどう使うか、各家庭ごとに個性があった。虫カゴだらけのベランダ、植物が生い茂るベランダ、小さなテーブルと椅子が置かれた小洒落たベランダ。まるでモザイク画のようだった。

豊富な自然が見通しを悪くしており、こども心にはそれが楽しかった。低木や林で隣の景色が遮られるので、景色の移り変わりが大きい。迷路のような団地の中を彷徨うスリル。新しい道を発見し、自分の中で地図が出来上がっていく興奮。隣の団地に辿り着き振り返ると、見慣れた自分の家は林の向こう。近くなのに、遠くに行った気になれた。

夕方、各家庭の窓から漂ってくる晩ご飯の匂い。あっちはカレー? こっちは焼き魚?徐々に落ちていく陽の光が寂しさを後押しして、妙に自分の家が恋しくなった。

隣接する家々から漏れ聞こえる様々な生活音。こどもが地団駄を踏む音、叱りつける親の声、ピアノや掃除機の音。うるさいなあと思ったこともあるけれど、時にはうるさいってのもいいものだ。

小さな町の中に学校が沢山あった80〜90年代の多摩ニュータウン。学区の外に出れば、そこは他校生との交流の場。ナワバリ意識に対抗心、時にケンカ、時に友情。小さな町の隔たりで、様々な物語が生まれていった。

つまり私にとっての団地は、色んなモノがガチャガチャと詰まっていて、まとまってなくて、それが心地いい空間なんです。

 

佐藤一樹  もやぴ

文具メーカーに勤務しながら、週末は中小企業診断士としてNPOやフリーランス、中小 事業者の創業支援・経営支援を行っている。

(団地と私エピソード)

聖蹟桜ヶ丘の集合住宅に住んでいますが、これまで団地に住んだことはありません。昨年末に、友人たちと多摩ニュータウンを散歩したのをきっかけに団地に魅了され、オンラインで団地好き仲間とトークイベントをしたり、多摩ニュータウン50周年記念展示に携わって来場者の方から入居当時のお話をたくさん伺ったり、ひばりが丘団地で散策イベントを企画したりしました。先行き見えない現代で、ちょっとのノスタルジーを抱えて、曇り空の下、みんなで一緒に漂うための箱舟の様なものとして、団地ってちょうど良いなと思ってます。

もやもや団地準備委員会

情報誌BALL.VOL.3で、もやもや団地準備委員会第1回当日のフューチャーセッションから生まれた、未来のもやもや団地のイメージイラストやたくさんの団地を素敵にするアイディアをご覧いただけます。ぜひ、ご覧ください。また、もやぴでは、一緒に団地のことを考えたい人や、多摩エリアをもっと面白くしたい!もやぴの仲間になりたい人を絶賛募集中です!SNSなどからコンタクトお願いします。

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