もやもやしているひと、それがもやぴ。
もやもやしているひと、それは、力を秘めているひとー。
もやもやぴーぷる、もやぴ。
初めてのイベント
10月のとある週末。天気の良い昼下がり、小田急線狛江駅のロータリー近くの路上で、もやぴのかずさんが辺りをきょろきょろ見回して、何やら誰かを探しています。もうすぐ、もやぴ初めてのイベントが開催されるのですが、参加者のお一人がまだ会場に到着されないので、近くで迷っていないか探しているようです。
と、車道を挟んで反対の歩道を急ぎ足で歩くご婦人が一人。イベント会場となる「すまる在宅クリニック」の看板を横目に横断歩道を探している様子です。手には大事そうに何かを抱えています。そうです。イベント参加者のお一人、国分寺のカフェローカルのNさんが、お店で焼いたケーキを持って、来てくれたのでした。
こうして、もやぴ最初のイベント『もやぴのぼうけん vol.01「医師×イラストレーター」によるコラボ企画「人生のはじまりと終わりを考えるワークショップ」』が始まりました。普段は一刻も早く出ていきたいはずの病院の、一枚板の大きなテーブルに、もやぴメンバー含め8名ほどの参加者が席につきます。穏やかな音楽が流れるアットホームな雰囲気の会場で、これからどんなことが始まるのかワクワク、少しドキドキする時間が流れます。
ワークショップの口火を切るのは、ワークショップデザイナーのあかりんです。
「みなさん、今日はもやぴの初めてのイベントにご参加いただきましてありがとうございます。」
あかりんの声は、少し緊張している感じはあるけれど、ゆっくりとやさしく語りかけてきて、ここが安心できる場所だと言葉だけでなく伝わります。医療従事者だからかもし出せる雰囲気なのかもしれません。
もやもやカード
最初のプログラムは、数十枚の色んな写真カードから、自分の子どもの頃のもやもやを思い出して一枚を選び、なぜそのカードを選んだかに触れながら、自己紹介をするという導入ワークです。
例えば、かずさんが選んだカードはハトが写ったカード。小学生の頃、飛べなくなっていたハトを家に連れ帰って、しばらく看病をしていたけれど助けられなかったというエピソードを紹介しました。
今回のワークショップの全体構成は、前半はイラストレーターのもんでん先生のお絵描き教室、小さい頃の自分がどんな大人になりたかったのかを思い出すために、小学生の頃の自分に向けて絵手紙を書きます。後半は、すまる在宅クリニック院長の吉川先生から終末期医療のお話を伺って、未来のことについて思いを馳せます。過去を思い出し、未来を想い、そして最後に現在に戻って、これから最期の時までの時間をどう使っていきたいのかを考えるというワークショップです。
なので、導入ワークで子どもの頃のことを思い出してもらいつつ、自己紹介をしてもらいました。自己紹介の時には何かお題があった方が話しやすいこと。またみんなに見られるので、手に何かを持っていた方がそわそわせずに話せるので、カードを選んでそのカードを持ってみんなに見せながら自己紹介をしてもらいました、とあかりんから種明かしがありました。
みんながなるほど~とうなずいていたその時です。クリニックのドアが開き、2人のサプライズゲストが登場しました。飛び込みで参加しに来てくれたのは、もやぴが生まれるきっかけになったTeiP Schoolの主催者けやき出版の小崎奈央子社長と小学生のお嬢さんです。素敵な2人を迎え入れ、会場の雰囲気もぱっと明るくなりました。
次回はいよいよ、もんでん先生のお絵描き教室が始まります。お楽しみに!
またね~。
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