多摩エリアには、26市・3町・1村の自治体があります。それぞれの顔である市町村章をご祝儀袋の飾り紐「水引」で表現していきます。同時に市町村の特徴を見てみましょう。
水引で結ぶ「武蔵村山市章」
『武蔵と村山の頭文字である「ム」を鳩の姿に図案化したもので、中央の円は市民の融和を表し、飛翔する全体の姿は産業と文化の飛躍を象徴し、限りない市の発展を表しています。
昭和45年11月3日制定』（引用：小学館「日本の市町村章」p.90）
「武蔵村山市」って、どんなところ？
多摩エリア北部に位置し、狭山丘陵をふくむ緑豊かな地域です。市民の憩いの広場である都立野山北・六道山公園は、東京ドーム約56個分（260ｈａ）の広さがあります。かつての中世の武士団・村山党ゆかりの地でもあり、地域の伝統文化、そして産業が調和したまちとして発展してきました。近年は、都市近郊の緑豊かな住宅都市で、週末の大型ショッピングセンターは市内外から訪れる買い物客で賑わいます。
武蔵村山市は令和2年11月3日に市制施行50周年を迎えます。
人口：約7万人 面積：15.32平方キロメートル
市の花：茶の花 市の木：榎 市の鳥：メジロ
観光スポット：野山北公園・あそびの森・冒険の森、みかん園、十二所神社
特産物：村山大島紬、村山かてうどん、東京狭山茶、東京狭山みかん
観光大使：薬丸裕英さん（俳優・タレント）
姉妹都市：長野県栄村
総合計画のフレーズ：人と緑が織りなす 夢ひろがる やさしいまち むさしむらやま
地名の由来：武蔵野台地の西辺は、古くから村山郷と呼ばれていました。「村山」という地名の起こりは、狭山丘陵の峰々を指した「群山（むれやま）」が訛って「村山」になったといわれています。市名は「村山市」となるはずでしたが、山形県に同名の市があったため、緑豊かな武蔵野の「武蔵」を冠して「武蔵村山市」となりました。
武蔵村山市のホームページ：http://www.city.musashimurayama.lg.jp/
武蔵村山市章を結んで
カタカナの「ム」の字を鳩の姿に図案化するなんて、素敵な発想ですね！
飛翔する鳩の翼に羽を結びつけようと思いましたが、「ム」のシルエットがわかりにくくなるので、胴体には、砂をふったような 模様がある砂子水引を所々に混ぜて躍動感を表現し、中央の白い円をそっと梅の形に結ばせていただきました。白梅の花言葉は「澄んだ心」という意味です。市民の融和を表す円に、市民の皆様の澄んだ心が宿りますように。
武蔵村山市では、狭山丘陵の大自然を散策できるほか、季節によってみかん狩りやなし狩りを楽しめるそうです。村山温泉かたくりの湯もあるので、旅行気分で足を運べば、帰る頃には随分リフレッシュできそうです。
また、10月には市内でもっとも大きな祭り「村山デイダラ祭り」が開催されます。市内に古くから伝わる伝説の巨人「デエダラボッチ」をモチーフにした山車は、デザインが市民公募、製作はねぶた祭りの本場・青森県むつ市が協力していて、迫力満点だそうです。観てみたいですね〜。
現在、武蔵村山市には鉄道が通っていませんが、2020年1月についに多摩都市モノレールが上北台～箱根ヶ崎間延伸事業に着手する見通しとなりました。開業は2030年頃になるとみられていますので、これから街がどんな風に発展していくのか、とても楽しみです。
水引デザイナー：小松 慶子（こまつ けいこ）
水引の産地・長野県飯田市生まれ。東京都八王子市育ち。小5の夏休みに自由研究で「飯田水引」と出会う。法政大学社会学部社会学科卒業。ECサイト運営会社を経て、WEBデザイナー/ディレクターとしてIT関連企業勤務中の2015年に「紙単衣 – kamihitoe -」をスタート。
2018年 独立と同時に小金井市に水引アトリエショップをオープン（2020年5月閉店）。自身でECサイトを運営する傍ら各地で水引ワークショップを開催。オリジナル商品の取り扱い店は全国に広がっている。
マーケットを意識した企画協力から、デザイン、パッケージ制作、大量生産まで一貫して引き請け、寺院の授与品や企業のPB商品、ラッピング資材、商業施設の大型ディスプレイアート制作まで幅広く手がける。
第2回 飯田水引コンテスト「飯田水引協同組合賞」受賞。
紙単衣
オンラインショップ：https://kamihitoe.theshop.jp/
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