多摩エリアには、26市・3町・1村の自治体があります。それぞれの顔である市町村章をご祝儀袋の飾り紐「水引」で表現していきます。同時に市町村の特徴を見てみましょう。
ご縁が続いている多摩エリアと私
はじめまして、「紙単衣(かみひとえ)」という屋号で水引デザイナーをしている小松と申します。現在、小金井市を拠点に活動しています。
過去には八王子市と武蔵野市で暮らしたことがあり、多摩エリアには通算20年以上ご縁があります。とはいえ、30市町村のうち馴染みがあるのはほんの一部ですので、これからBALLマガジンを通して新たな多摩の魅力と巡り合えることを楽しみにしています。
やさしい気持ちの循環を促すオリジナル水引アイテム
ところで、「水引(みずひき)」って何かご存知でしょうか。
ご祝儀袋に結んである飾り紐のことです。紙のこより芯の上に色染めやアルミ、極細の繊維が巻かれています。私の生まれ故郷・長野県飯田市に伝わる伝統工芸です。ちなみに飯田市にはJR中央線立川駅南口から直通の高速バスが出ています(片道4時間)。
私は飯田市の水引を使って、アクセサリーや雑貨、アート作品などのデザイン制作をしています。
寺社の祈祷品や大切な人への贈り物に結ばれてきた歴史から、水引で作ったものには平和や幸福への願いや相手を思いやる気持ちが宿るように感じています。日常生活に水引アイテムを取り入れることで、気持ちが和らいだり、高揚したり、人と人の結びつきが強くなったり、社会にやさしい気持ちが循環するきっかけになってほしいと思っています。
多摩エリアを水引結びで彩る連載「多摩結び」
時々企業さまから「日本の伝統」や「お祝い」「結束」をテーマにした企画の象徴として、水引の商品開発やディスプレイ制作、ワークショップ開催のご相談をいただくことがあります。
水引の結びは「想いを伝えるシンボル」としての役割を担っていると感じます。
このBALL.WEB MAGAZINEで連載するにあたって、まず多摩エリアとコラボレーションする水引作品を作りたいと思いました。多摩のシンボルとして結ぶなら何がいいか考えた時に、各市町村の紋章があることに気づき結んでみたいとひらめきました。
…ということで、次回からは多摩にある26市・3町・1村の「市町村章」を水引で表現することにチャレンジしていきます。
各地にどのような特徴と紋章があるのか、そしてどのような水引作品が仕上がるのか、次回の更新をお待ちください!
小松 慶子(こまつ けいこ)
水引の産地・長野県飯田市生まれ。東京都八王子育ち。水引デザイナー。水引ブランド「紙単衣 – kamihitoe – 」主宰。
小学5年生の夏休みに自由研究で地元の伝統工芸「飯田水引」を調べたことが水引との出会い。大学卒業後、会社員を経たのち、自分だからこそ携わる意味があるものとして「水引」の普及と可能性を探求するべく「紙単衣 – kamihitoe – 」をスタート。企業との取り組みや水引ワークショップを開催するなど、多方面から「水引」の魅力を発信している。第2回飯田水引コンテスト『飯田水引協同組合賞』受賞。京都府・正寿院で『水引猪目(ハート)お守り』 を授与。東急プラザ銀座開業3周年記念館内ディスプレイを担当。飯田市の老舗水引店による「スパイラル水引開発プロジェクト」に参加。
紙単衣
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