昭島市といえば都内で唯一、水道水に地下水を利用している「水がおいしい」市。地下70mより深い層からくみ上げた水は約30年かけて地中に染み込んだもので、土壌がフィルターとなって不純物が取り除かれ、ミネラル成分も溶け込んでいます。もちろん塩素は添加されていますが、水道法で定められた下限量なので、カルキ抜きをしなくてもメダカの水槽に使えてしまうくらい、純度が高いんだとか。
そんな昭島のおいしい水を使ってクラフトビールと自家焙煎珈琲づくりを行っている「イサナブルーイング」が現在、缶ビールの商品化に向けたクラウドファンディングを実施中です。
イサナブルーイングの代表・千田恭弘(ちだ・やすひろ)さんは、メカニカルエンジニアとして約10年社会人経験を積んだ後、醸造の世界へ。2018年5月に醸造所併設の飲食店(ブルーパブ)をオープン、同年9月に醸造を開始しました。
イサナブルーイングコンセプトは2つ。ひとつは「苦い飲み物でみんなを笑顔にする」。そして、もうひとつが「Factory & Laboratory」。昭島の水、素材、人の出会いによる化学変化を日々研究すること、感動と驚きで笑顔になれる「苦い飲み物」を作り続けることだそう。
一般的に「苦」はネガティブなイメージがありますが、ビールも珈琲も苦い飲み物なのに人を笑顔にしてくれる、不思議な嗜好品ですよね。
缶ビールを商品化する理由
これまでイサナブルーイングのビールが楽しめるのは直営店舗やビールイベントのみでした。
ところが、コロナ禍で直営店舗でのビール消費量は減り、ビアイベントもゼロに…。そこで千田さんは第二醸造所予定地だった場所に製缶機を導入し、新しい販路を切り開くことに乗り出します。
もともとボトルや缶ビールの要望は多く、さらにイサナブルーイングでは、地元の神社、銭湯、日本酒蔵、料理人など、他業種とのコラボレーションを積極的に取り組んできたこともあり、缶ビールが商品化できれば、その需要、そしてバリエーションはさらに広がります。
例えば…
・他業種とコラボした場合、お互いのアイテムとのセット販売が可能となる。
・特に冬場はハイアルコールのビールを多く醸造するので、長期熟成できる。
・屠蘇散を使用したお正月ビール「猪突猛進」を家庭でも楽しんでもらえる。
・生樽提供が難しい飲食店にも置いてもらえる。
などなど。
瓶ではなく、缶ビールにした理由
昨今、クラフトビールといえば瓶が主流となっていますが、なぜイサナブルーイングは缶にこだわるのでしょうか?
まず、なんといっても軽い、ということ。一般的な350mlのビール瓶は約250gですが、今回採用した350mlの缶は約15g。飲み終わったら缶をつぶせますし、容器が割れる心配もありません。
また、ビールにとって日光と酸素は大敵ですが、ガラス瓶では多少なりとも内容物へ光が届いてしまいます。でも、アルミ缶なら完璧に遮光されます。さらに、今回使用している製缶装置は溶存酸素量を極めて低く抑えてくれるそうです。
クラウドファンディングでイサナのビールを全国へ
昭島の地下水100%のおいしいクラフトビールを全国へ届けたいと、現在クラウドファンディングに挑戦中の千田さん。目標金額の300万円までは、あともうひと踏ん張り。
返礼品には缶ビールはもちろん、トートバッグやTシャツなど、オリジナルグッズも充実しています。
期限は残すところ10日。支援を通して、ぜひ昭島のお水のおいしさを知ってください。
★イサナブルーイングのクラウドファンディングはこちらから★
https://camp-fire.jp/projects/view/436912
ISANA Brewing Brewery & Roastery
〒196-0015
東京都昭島市昭和町2-7-15 エクセレンス昭島1F-B
☎ 042-519-7106(ナイトロ)
JR青梅線 昭島駅南口 徒歩3分
https://www.isana-brewing.com/