罠シェアリングでシカの解体!イノシシのモツ煮や塩焼きも

罠シェアリングでシカの解体!イノシシのモツ煮や塩焼きも

普段スーパーで買って食べている豚や牛。切った状態で見たことあるものの、お肉の解体現場は見たことないのではないでしょうか?

豚や牛の解体は工場などに行く必要がありますが、東京都の西側に位置する多摩地域には、シカやイノシシが生息しており、獲った後は人の手によって解体しています。

今回、わな猟の負担と獲物をシェアする「罠シェアリング」の活動に密着。奥多摩の地で捕れたシカの解体現場とイノシシのモツ煮の会に参加してきました。

注意:シカの解体シーンの画像がでてきますので、閲覧ご注意ください。

シカの解体をみんなでシェアする

シカを吊るして解体しているところ

こちら、奥多摩の地で捕獲されたシカです。

東京都・奥多摩町の地域おこし協力隊であるオクタマニアさんにより捕獲されたシカは前日に内蔵が取り出され、天井から吊るされておりました。

この状態を見ることも、日常ではめったに見られない光景ではないでしょうか?

オクタマニアさん監修のもと、3人で手分けして解体していきます。

シカを解体しているところ

シカの皮がキレイに剥がれていきます!こんなにスルスル〜って剥けるのですね。

解体したシカを吊るしているところ

うぁぁ、華麗な手さばきで、あっという間に皮を剥がされてしまいました。

シカ肉を裂いて解体しているところ

解体されたシカの肉を部位ごとに分けていきます。みんなで切り分けていくので、とても楽しそう!

鹿肉を解体しているところ

解体後がこちら。スーパーのお肉屋さんでも、こんなに全部の部位を並べてみたことなんてないですよね。

イノシシの皮を炙って取って塩焼きに!

イノシシの皮を剥いでいるところ

別のチームは、イノシシの皮取り。お湯で茹でたり、ナイフでこそげ落としたりと、いろいろな方法で試していきます。

イノシシの皮を燃やしているところ

ファイヤー!

手作業はとても大変と、なんと炎で燃やしてみたり!火事にならないかとヒヤヒヤものでしたが、これも多摩という大自然の中でできる醍醐味の一つです。

ツルツルになったイノシシの肉

炙ってむしり取って、こんなにツルツルのイノシシのお肉が出現しました。

イノシシの塩焼き

イノシシの皮を塩焼きにした「イノシシのフェジョアーダ」をいただきました。ピリッと塩コショウ味で、噛めば噛むほど香ばしい肉の味わいが感じられる一品です。

泡盛とかに合いそうです!

イノシシのモツ煮は下処理が大切!

イノシシのモツの下処理をしているところ

イノシシのモツは、下処理がとても大切。小麦粉で何度も何度も湯がいていきます。

イノシシのモツ鍋

大きな鍋に切ったイノシシを入れ、グツグツと煮込んでいきます。

イノシシのモツ煮

カットトマト缶やニンニク、カットした野菜をふんだんに入れて煮込んでいきます。

イノシシのモツ煮にチーズを入れたところ

途中でとろけるチーズをたっぷり入れます。

イノシシのもつ煮

トマトベースのイタリアンなイノシシのモツ煮が完成。いい香り!

イノシシのモツ煮を食べる所

けやき出版編集部にも、おすそわけしていただきました。トマトの酸味とニンニクにより、ややクセのあるイノシシの臭みを上手く消されており、これはおいしい!

チーズの香りと香ばしさが上手くマッチしており、イノシシってこんなにも食べやすいお肉なのかと感動しっぱなしでした。

罠シェアイベントは都会では味わえないチームコミュニティ

解体の肉

シカの解体現場とイノシシのモツ煮の会に密着させていただいて思ったことは、わからない人に教えられる風土があるということです。

シカの解体なんてすごい難しそうだし、自分には出来ないのでは?と身構えてしまいますが、ベテランが初心者に丁寧に教えてくださります。

解体もイノシシの皮取りも下処理も、みんなが知恵を出し合うからこそ、より良い方法が思いつきます。

これがコミュニティの良さですよね。

動物の解体と聞くと、口出しなんてできずに常に緊張感漂う現場かと思いましたが、和気あいあいムードが漂っていてとても素敵なコミュニティでした。

罠シェアリングに関しては、けやき出版から春に刊行される予定の新雑誌『BALL.』でも特集されます。

本屋さんで見かけたら、ぜひお手に取ってみてくださいね。

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