相羽建設本社リノベーション!働き方改革で「わくわく働ける」空間に

相羽建設本社リノベーション!働き方改革で「わくわく働ける」空間に

東村山市に本社を置く工務店、相羽建設。

職人の手仕事と、多摩の自然素材・自然エネルギーを活用した家づくりが特徴で、相羽建設が建てるあたたかみのある住宅は、日々の暮らしを豊かにしてくれます。

けやき出版が運営するビジネスとデザインの交流拠点「BALL. HUB」も、相羽建設と家具デザイナー・小泉 誠さんご協力のもと、交流拠点らしい空間ができました!

今回はそんな相羽建設と小泉さんによる、相羽建設本社のリノベーションプロジェクトの様子をご紹介します。職場のつくり方や、働き方改革のご参考に。

(※こちらの記事は、7月20日(火)に行われた本社リノベーション見学会&セミナーのレポートです)

BALL. HUB
▲BALL. HUB

モデルハウスとはギャップのあった旧本社

相羽建設の本社事務所はこれまで、あたたかみのある木の空間とは対照的な「雑然とした事務所」だったそうです。

そのギャップに、来社したお客さまから驚かれることもあったそうです…。

「これはひどいですね…」リノベーション計画が本格スタート!

2020年から始まったリノベーション計画。

相羽建設とともに数々のすてきな空間をつくりあげる家具デザイナー・小泉 誠さんに相談したところ、事務所の様子を見た小泉さんは思わず、「これはひどいですね…」と漏らしたそう。

小泉さんの一言、また2020年は相羽建設の創業50周年だったこともあり、同年、本社リノベーションに向けた計画が本格化していきました!

計画は小泉さんを中心に進んでいきましたが、3階建ての本社のうち、メインの事務所機能を持っていた2階の空間は、相羽建設の設計スタッフが中心となって、自分たちで働きやすい環境を考えていきました。

「わくわく働ける」新本社【1階】

完成までのさまざまな苦労をお伝えする前に、まずは新本社の様子を見ていきましょう!工事は2021年3月に始まり、7月に完了。計画から約1年、工事開始から4カ月間を経て完成しました。

入口

入口はこちら!木材に薄く白の塗装をした明るい仕上げは、お客さまを歓迎するにはバッチリな雰囲気です。

エントランスに新たに生まれたギャラリー。家づくりの職人さんたちの作品が並ぶ「職人の道具展」です。そして左側を向くと、相羽建設らしい、あたたかい木の空間が広がります。

卓球台
▲卓球台

中央にあるテーブルは、なんと卓球台!椅子も置いてあり、ミーティングスペースにも使用できます。

さらに、卓球台の上を見上げると…

天井

大きな穴が!

鉄骨造の建物のリノベーションをした際に、もともとの構造も来訪する人が見ることができるようにと小泉さんが考えたのだそう。天井の中を見られる機会はなかなかないので、肩が凝るほどじーっと見つめてしまいます。

キッチン

すぐそばにはキッチンも完備。落ち着いた輝きが料理欲を掻き立てます…!でも、どのように活用されるのでしょうか?

「わくわく働ける」新本社【2階】

続いて2階へ向かいます。

階段

階段の照明は、手すりの裏に仕込まれていて灯りが必要な足元だけ照らされ、落ち着いた雰囲気に。明るい1~3階フロアとの明暗の差が印象的です。

オフィススペース

 

階段を上がった2階は、オフィススペースです。写真のテーブル席のほかにも、窓際や壁沿いのカウンター席、立ち作業用のスペースなど、さまざまな働く場所があります。社員の方々には決まった席はなくフリーアドレスで、毎日好きな場所を選んで仕事ができるそうです!

また中央のミーティングスぺース「ホール」は、お昼や休憩時には、社員の交流の場としても役立ちます。

 

「わくわく働ける」新本社【3階】

そしていよいよ最上階の3階へ。3階は、「土の間」、「木の間」、「紙の間」の3つの間があります。

「土の間」は、相羽建設の“土”台を会議する部屋。毎日の朝礼や全社員会議もここで行われます。

土の間
▲土の間

「木の間」は、Web会議などに使われるスペース。内装から家具まで、さまざまな木材が使用されていて、あたたかみと同時に、わくわく感がありました。

▲木の間。5種類の異なる木材を使用した椅子が並ぶ

そして最後は「紙の間」。住宅の契約時の大切なお話をしたり、契約書など“紙”に記しをする際に使われる部屋で、和紙の壁紙や紙の時計など、紙を素材に用いられた空間です。

たくさんの光が差し込む、明るい空間。日差しを柔らかくしてくれる障子”紙”も印象的です!

紙の間
▲紙の間

「わくわく」は、まだ続く

相羽建設の新事務所の様子、いかがでしたか?

「住み心地良さそうだなあ…」

そう感じたあなたへ(私です)。

これが住宅ではなく“職場”だという事実を思い出してください!ただただ、羨ましいですよね…。

もちろん、相羽建設の方々や小泉さんにはたくさんの苦労があったといいます。

相羽建設の施設建築事業部マネージャー・荻野さんは、

荻野 「社員みんなの声を拾いながら参加型で進めていくのは、非常に難しさや反省点もありました。でも小泉さんから『自分たちがわくわくできる場所にしよう』と声を掛けてもらい、それを目指して取り組みました。

工事も見切り発車状態の中進めていましたが、なんとかスケジュール通りに進んだのは、小泉さんのおかげです。感謝しかありません」

これまで経験のなかったオフィス設計・工事に、社員全員が立ち会えたことで、住宅がメインだった相羽建設にとって、今後の設計・建築事業にも役立つはずだと語ります。

今回のリノベーションの空間デザインや設計を行い、造園家さんや彫刻家さん、そして相羽建設の設計士や現場監督と協働してプロジェクトに取り組んできた小泉 誠さんは、工事が終わったこれからが重要だと言います。

小泉 「プロジェクトを通して、相羽建設のスタッフが主体的に参加しながら進めることで、自分たちの働き方や仕事を見つめ直すきっかけになったのではないかと思います。

リノベーションが完了したこれからも、この空間をどのように使っていくかが、仕事にもつながると考えています。たとえば卓球台やキッチンの使い方、掃除の仕方。空間の活用の仕方に向き合うことで、お客さまが求めるものを気づくきっかけになるし、さらに寄り添える工務店になっていく。そんなすてきな人が育つお手伝いになれば嬉しいです」

小泉 誠さん
▲家具デザイナー・小泉 誠さん

相羽建設のオフィス部分の設計に携わった松本さんも次のように語ってくれました。

松本 「工事が終わったばかりの今もさっそく、課題は見つかっています。アドレスフリーのはずが、みんな毎日同じ席に座っていたり。私自身も毎日働く場所を変えてみたり、新しい環境で工夫をしながら、これからの仕事の捉え方や考えを深め、行動していきたいと思います」

計画から、完成した空間、そしてこれからも。すべてがわくわくする「働く場所」のリノベーションプロジェクト。

多摩エリアの会社として楽しみなことはもちろん、働き方改革のお手本としても学べることがたくさんあります。自然あふれる多摩で地域に寄り添う工務店、相羽建設。今後も目が離せません!

相羽建設
東京都東村山市本町2-22-11

リノベーションプロジェクト
デザイン監修…小泉 誠
建築設計…小泉 誠+Koizumi Studio、相羽建設
家具計画…こいずみ道具店
外構植栽…小林賢二アトリエ 小林 賢二
1階建具引手+ミラー…北川 陽史


※けやき出版が企画・制作する情報誌『BALL.』VOL.1では、相羽建設のプロジェクト「わざわ座」が小泉 誠さんと提案する家具シリーズ「はたらく家具・働具(どうぐ)」を紹介!

※インスタグラムマガジン「キタマガ」では、相羽建設が2020年に清瀬市でオープンした会員制コミュニティスペース「a-soko」を紹介中。

 

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