気が遠くなるような丁寧な工程を経た、最上級ワイン

気が遠くなるような丁寧な工程を経た、最上級ワイン

「オレンジワイン」を飲んだことがある方は、どれほどいるだろうか。
白でも赤でもロゼでもなく、独特の香り高い芳醇な味わいのワイン。

三鷹市にある「ルモアン東京」のナチュラルワインは、フランスのロワール アンジュ地区で木の剪定から収穫・醸造・瓶詰めまでを「醸し家」であるシリル・ル・モアンさんが友人などの協力を得ながらもほぼすべて一人で生産している。

原材料はぶどうだけ

その潔さは、ワイン作りへの真摯な想いと誠実な工程を経て生み出されている。

ナチュラルワインの生産者マルク・アンジェリさんの弟子としてワインづくりを学び、2003年よりワインづくりを開始したシリルさんは、ビオロジック(有機栽培)で葡萄を育てるところから機械を使わずひと房ひと房を手摘みで収穫、酸化防止剤も一切添加しないナチュラルワインを醸造する。

ワインづくりは「自然との対話」と、妥協を許さず挑戦を続けるシリルさん。

途方もない工程を繰り返し行える原動力は、圧倒的にフルーティーで躍動感あるワインが出来上がるから、そしてそんなワインを飲んでほしいという想いから生まれている。

そしてそんなシリルさんとパートナーとして共に歩み、ルモアン東京の代表取締役を務めているのがルモアン直美さん。

三鷹市を拠点に活動している直美さんは、毎週日曜日の朝に行うみたか駅前ラジオ体操などを運営している地域活動団体「enchante(アンシャンテ)〜つながりのはじめまして〜」を主宰。フランス語ではじめましてという意味どおり、初めて参加してもゆるやかにつながれるようにと地域のコミュニティづくりに日々励みながら、食で人を元気にしたいとワイン会社も経営している。

お2人馴染みの吉祥寺のお店「BAL BOCCA」さんにて、お話を伺いながらルモアン東京のワインとワインに合うお料理をいただくという贅沢な時間を過ごしました!
(取材は緊急事態宣言発出前に行いました)

手作業のため生産数は決して多くはないルモアン東京のナチュラルワイン。

当日は白やロゼ、オレンジワインなど貴重な4本をご用意いただき、ワインとのマリアージュが楽しめるお料理と共に舌鼓を打った。

二日酔いにならないワイン

オレンジワインは葡萄の熟成度が高く、リキュールのような果実のフレーバーの香りが強い。
そしてナチュラルワインの大きな特徴が、「二日酔いにならないこと」。

なぜかというと、ワインを飲んで頭が痛くなることの原因に亜硫酸塩を含む添加物があるとされているから。除草剤、防虫剤、化学肥料を一切使わずに育てた葡萄で、亜硫酸塩での殺菌を必要としない収穫を行っているから成せる業だ。

原料の確かさもさることながら、何より美味しくワインもお料理もいただけるのは、直美さんとシリルさんのパートナーシップに起因するところも大きい。

見ているこちらが恥ずかしくなるほど、人目を気にせずお互いの想いを伝え合うお2人を見ると、それぞれをリスペクトしながら強い食に対しての探究心と愛情があるからこそ。

そんなお2人が大事に育てているナチュラルワイン。

誌面のカタログページには、オレンジワインが掲載されている。手に入る機会はなかなか少ないが、ぜひ出会えた際はその深い味わいに酔いしれてほしい。

 

株式会社ルモアン東京
三鷹市上連雀1-3-5
https://lemoing-tokyo.shop-pro.jp

MOVIE

【PV】Cyril Le Moing/シリル・ル・モアンのナチュラルワインづくり

#01 ワイン醸造家になるまで

#02 亜硫酸塩ゼロを貫く理由

#03 目指す道とこれからの未来へ

 

特集INDEX